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探偵学校と新米探偵

探偵という存在は本当にピンからキリまでという言葉が相応しいと思います。

誠実に調査を遂行する人物もいれば、自身が楽をするために怠けてばかりの存在までいるのです。

長く探偵業界に身を置いていると様々な探偵?という存在と時間を過ごすことになります。

新人と呼ばれる存在は世間的には経験不足の見習いという存在なのですが、探偵業界も学校なる商売が存在し、必要となる業務を経験する場が設けられるようになってからというもの、「探偵学校を出ている存在は即戦力」と間違った認識を与えてしまっている傾向が強いと思います。

探偵学校を否定しませんが、見習い探偵に任せられる業務はかなり限定され「即戦力は皆無」という意見を耳にすることがお決まりなのです。

どこでどのような職業についていても新米は新米であり、ハッタリは必要ありません。

出来なくて当然の期間に出来るふりをすることは、大切な経験を飛ばしてしまう「損」が発生してしまうのです。

こと探偵は少し変わった感じの人物が少なくなく「皆、ハッタリをかます」ことがあるのです。

ベテランと呼ばれる存在からみれば「かわいい背伸び」なのですが、度が過ぎて「出来ない業務を出来る」とハッタリをかます人物は厄介者としか言いようがないのです。

はっきり言いますが、仕事は「数多くの失敗経験がある新米がベテランになった探偵」と「探偵学校を卒業して探偵学校で教わったことが重要でバイブルと考える」人物とでは、比較にならないほどの差が多くの業務において存在してしまいます。

稀に大きな勘違いを持った人物が存在し、「探偵学校を出れば探偵として即戦力になれる」などの寝ぼけた触れ込みを信じている方も存在するのです。

探偵学校で学べること

探偵学校は私が探偵事務所に見習いで所属した20年以上前には存在していなっかったと記憶しています。

そう考えても探偵学校という商売が成立して、たった20年ほどの期間しか経っていないのです。

ある時、探偵学校の教材を秋葉原の電気屋で教えてもらいましたが、あり得ないアナログ受信機を使用し、アナログ周波数帯の盗聴確認が授業の教材としていまだに取り入れられているということでした。

正直なところ、盗聴確認はアナログな時代ではありませんから探偵の授業として相応しい内容とは言えないでしょう。

そして、素行調査等に必要な尾行術も現場での基本を熟知していない人物がマニュアルを作ったものであるケースが少なくなく、一番重要な調査対象者との「距離感」を重要視していないおかしな尾行術やおかしな張り込み法を教材としているのです。

これ以上、探偵学校を否定しても仕方がありませんが、一言で探偵学校は探偵事務所の収入源の一つであり、結局のところ、探偵学校を出てすぐに実践可能な探偵業務は皆無が個人的な意見です。

探偵学校で学ぼうとする意欲は尊敬に値しますが、探偵学校に問題がある場合が多い事を認識した上で入学を考えるべきでしょう。

教える探偵の技量にも関係するお話しなのですが、教材に関しても作成した探偵の技量が基準になっていることが明らかである以上、教える人物の探偵としての技量が問われることは当然と言えるのでは?なかろうかと個人的には思っているのです。

もし、あなたが探偵に興味があり、本気で探偵学校に入学したいとお考えならば、十分に吟味して「学費に見合った内容であるか?」を時間を掛けて精査することをお勧めするところです。