常識は常に変化します。20~30年前の常識で今現在も通用する常識は少なくなっていることは誰でも理解出来ることでしょう。
例えば駅で列車に乗車する際に便利なICカードが販売された2001年から既に20数年の歳月が流れているのです。
因みにイオカードやオレンジカードを記憶されている方も多いことでしょう。
駅の改札が自動改札化された1990年から、磁気の切符や磁気カードによる改札の通過が常識になった事実を思い出させてくれることでしょう。
探偵の常識も変化
探偵業界の常識も当然変化してきています。
探偵と言えば商売道具である撮影機材の変化に伴う「常識や仕事の変化」が一番に大きな変化と言えるのです。
フィルムカメラからデジタルカメラに移行した1990年代は探偵の仕事に大きな変化が生じ始めました。
デジタルカメラを使用することにより、現場での仕事量が大幅に削減され、「カメラの撮影データ」を見れば多くの現場で得られる詳細情報が保存され、「報告書に必要な時間」等が撮影する度にデータとして残り、時間をメモする作業が不要となったのです。
昔の刑事や探偵は黒い手帳にメモをとる姿などが一般的でしたが、現代ではそのような作業は皆無といってよいでしょう。
データがデジタル化したという事はPC作業が主になることが当然の流れになります。
主な記録媒体であるUSBメモリやSDカードのデータを保存し、探偵が御依頼者に御報告するために必要な事務作業をPCで実施することにより、多くの細かな事務作業も削減されることになったのです。
少人数で探偵業務が可能
このようなデジタル化から影響を受けた仕事や常識の変化は、少人数で業務を実施する探偵には適した変化であったといえます。
大手探偵と大差ないクオリティーの調査を低料金で御依頼者に提供したいと考える小規模探偵は、細かい業務が削減されることにより業務が合理化され「少数精鋭で探偵業務を実施」することが現実的になったのです。
このような常識の変化は「探偵業界全体に大きな変化」をもたらし、少数で起業した新参探偵事務所を多く生み出すきっかけのひとつにもなりました。
デジタル化を探偵業界の節目と考えたならば、世代交代の時期を迎えて「アナログな探偵」は減少して行くこととなるでしょう。
現代の処理速度に対応した探偵業務はデジタルな仕事が基盤にあることが前提であり、スピーディーで正確な情報を依頼人にお届け出来ない探偵には厳しい社会になったといえるでしょう。