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浮気とSNS

不倫や浮気はみなの関心を惹くのか、ここ最近巷を騒がせているのが有名人の浮気報道です。

週刊誌やワイドショーはそういったテーマを挙って取り上げています。

やはり大衆はなんだかんだいっても、有名人のスキャンダルには興味津々です。

清楚な女性や真面目なイメージがあった男性が実は不倫や浮気の常習者だった、こういったギャップが話題を呼び集めています。

ただ、浮気をめぐるトラブルはいわゆる一般市民の間でも多発して来ました。

有名人のように当然ワイドショーやネットで取り上げられませんが、世間ではひと昔前に比べて、不倫や浮気行為への心理的なハードルが下がって来ています。

SNS

恋愛をめぐる価値観の変化とSNSの発展

良し悪しは別にして日本人の男女は元々どちらかといえば恋愛に対して奥手でした。

欧米の人々に比べて異性と積極的にコミュニケーションを交わすことが少なく、またボディータッチや直接的なアプローチも控えめでした。

ところが価値観が欧米化してきたことや様々な恋愛小説や不倫をテーマにした映画やドラマがヒットしたこともあり、それまでは貞操観念が強かった日本人男女の考え方がここ最近で随分と様変わりし始めています。

むしろ不倫こそ純愛、結婚という既存のルールに縛られたくない、という気持ちを持ち始める男女が増えてきており、それを言わば後押しするようなテレビのコメンテーターや有名人も大勢いらっしゃいます。

世間全体に浮気はそんなに悪いことではない、不倫もまた一つの新しい恋愛の形という発想が既に根付いている中で、インターネットやスマートフォン(スマホ)のSNSアプリの発展が起こり「浮気をしやすい」環境が整ってきているのです。

スマホやタブレット、SNSの普及による浮気への影響

インターネットは1995年頃からありましたが、いわゆるパソコンでする作業であり、一般家庭への普及率はまだそれほどではありませんでした。

その後2010年前後から急速に一般市民へとスマホとタブレットが浸透し、個人がネットを秘密裏に使える環境が構築されました。

それ自体は素晴らしいことですが「浮気相手を探すツール」としても活用され始めています。

多くのSNSは匿名で利用可能です。

登録にはメールアドレスが必要ですが、それもまた無料のフリーメールを使えば誰でもすぐに取得できます。

さらにパソコンが苦手な主婦や年配の方でも、画面をタップするだけで使えるスマホであれば、見よう見まねでSNSに登録でき、またすぐに不特定多数の人々と交流ができます。

家族の目が届かないところ、しかも24時間365日いつでも不特定多数の異性と秘密裏に連絡が取れる、これがSNSの怖いところです。

パートナーが若い異性と連絡を交わしていることがまるで分からず、またSNS等を勝手にログインして覗くことは夫婦間でも違法になるため、多くの家庭でそれは自重されており、妻や夫が頻繁にSNSでデートの約束をしている場合や不倫相手を探していても、それに全く気が付けないのです。

趣味や娯楽のSNSが浮気のきっかけに

出会い系サイトは明らかに異性との交流を目的にしたものですので、真面目な男性や女性が最初からそれにハマることはありません。

一方でSNSは既に世間的に浸透しているカジュアルなツールです。

純粋に自分の趣味や娯楽のため、そのアカウントを取得して、誠実にネット友達を作ろうとする人々が大半です。

最初は普通に趣味のスポーツや仕事のことを、偶然知り合った異性のネット友達と話していただけなのに、自然と交流が深くなり、お互いメッセージ交換を重ねて実際に会いたいという気持ちが強くなり、思いがけないところが浮気のきっかけが生まれます。

もちろんSNSユーザーの全員が不貞行為をするわけでもなく、いわゆるオフ会に参加することやネット友達と純粋にリアルで会うだけの人々が大半ですが、そういった誘惑を刺激されるツールである点は確かです。