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素行調査を自分で行うのは危険

浮気の疑いがある人物を自身の力によって尾行する行為はリスキーであり、法律に触れる危険性を秘めています。

そして、ご自身で尾行をしたとしても、失敗ばかりで「浮気の証拠」や「不倫の証拠」をスムーズに取得するには程遠い状況となるでしょう。

そもそも探偵が実施する素行調査が簡単に出来る行為ならば、多くの探偵はとっくに廃業しているはずです。

なぜご自身でやると失敗して危険なのか?その理由を列記したいと思います。

1.尾行(撮影)の訓練をしていない

探偵の尾行はただ尾行するのでなく、撮影を伴った尾行です。

証拠を残すためには撮影が必要であり、尾行しながら上手く撮影するには訓練や練習、実戦での経験が必要です。

こういった経験のない人がやると簡単に対象者を見失ったり、尾行や撮影がバレたりしてしまいます。

2.実際の素行調査の経験がない

経験がある人と経験が全くない人では、普通は大きな差があると考えられます。

同じ探偵でも、ベテラン探偵と新米探偵には差があります。

さらに探偵は責任のある仕事として素行調査の経験を積んでいるのであり、そういった経験が全くない人が探偵と同じことをしようとするのは無謀と言えるのではないでしょうか。

3.自分の良く知っている人を尾行しようとしている

尾行はいつも対象者を背後から遠目に見ながら行うわけではありません。

実際の尾行では対象者のすぐ近くにいるケースもあります。これは顔を知られているとできず、実際に仕事として尾行をする場合は致命的です。

変装すれば何とかなるかもしれませんが、旦那さんや奥さんに近くで見られても自分の変装が絶対にバレない保証はないでしょう。

4.これらをぶっつけ本番でやろうとしている

練習も何もしていない、一度もしたことがないことを何でも一発で成功できる自信がありますか?

普通はそこまで自信をお持ちの方はいないと思うのですが、浮気されている方などの中には冷静さを失ってカッとなってしまい、慎重な判断ができなくなる方もいらっしゃいます。

もしくはドラマや小説などでは知っている人を尾行してしまうので、その影響で簡単にできそうに思えてしまうのかもしれません。

5.尾行がバレた後に探偵に依頼すると高額になる

一度尾行がバレてしまうと警戒されてしまい、次に探偵が尾行しようとしても困難な状況となり成功確率が下がってしまいます。

そのため調査員の増員や回数が必要となり、必要なかったはずの高額な費用が余計にかかってしまいます。

6.自分で尾行するのは法的にグレーゾーン

探偵は探偵業法によって仕事で尾行・張り込みすることが認められていますが、探偵以外の人(警察などは除く)は認められているわけではありません。

尾行自体は直ちに違法となるものではないですが、一歩間違えば「つきまとい」等のストーカー規制法違反や迷惑防止条例違反といった犯罪となります。

尾行のプロと素人の違い

ここでプロの探偵が実施する尾行と一般の方の尾行の大きな違いを説明しますと、調査対象者との「距離感」の取り方に大きな差が出てくると思います。

仮に第三者が周囲に数多く存在し、調査対象を見失いかねない状況下で距離をとってしまえば、ベテランの探偵であっても調査対象者を見失う可能性が高いのです。

調査対象者との距離感を経験から判断して的確に把握することが重要なポイントであり、この感覚を持たない人物が尾行を行えば高確率で尾行は失敗してしまいます。

探偵であれば誰でも当たり前に知る「探偵の基本中の基本」であり、初歩にしっかり学ぶべき感覚の一つと言えます。

探偵に憧れて探偵の仕事に就く人物が食っていけるか?もこの感覚が大きく関わっており、この感覚が鈍い人物は尾行の失敗が多発し「探偵失格」の烙印を押されてしまいます。

近すぎず遠すぎずを繰り返し、シチュエーションに適した距離を保ち尾行を継続するテクニックが最もベーシックで尾行調査に必要とされるのです。

※関連項目

素行調査の難易度

探偵の尾行の服装