芸能事務所にとっては売り出す前の素行が重要
芸能事務所の収益は、所属するタレントがどれだけ稼いでくれるかにかかっています。
そのため、常にこれはダイヤモンドの原石になるというような人物を探したり、オーディションを行って発掘したりしているわけですが、これはと思うような人材を見つけた場合に必ず行っていると考えていいのが素行調査です。
売り出したとたん、大人気になったとして芸能事務所としてはホクホクしていたところ、写真週刊誌などに過去に不良だったとか、素行の悪さゆえに警察に何度もお世話になっていたといった出来事をすっぱ抜かれるということはよくあります。
芸能界に入って、非常に魅力的なアイドルやスターになったとしても、昔はこんな人間だったというようなことを周囲の人たちはよく覚えているからです。
そのため、わざと写真週刊誌などに過去のヤンキー姿の写真を売りつけに行くといった輩もいて、芸能人として成功するかに思えた人が、一気に人気を失うことも珍しくない世界と言えます。
素行不良は芸能事務所としても避けたい
かつてヤンキーや暴走族だったとしても、それがその人の芸能界でのイメージにしっくりくるならば、写真週刊誌などにしても、今の芸能イメージと過去の素行は同じだったといった程度の報道しかできません。
そして、この場合はそれほど大きなダメージにはならない可能性もあります。
芸能活動を休止せざるを得ない状況に陥るのは、未成年時代に飲酒やたばこを吸っている様子をとらえた写真でしょう。
あるいは、清楚なイメージで売り出したはいいものの、実際には学生時代の素顔は清楚とは全くかけ離れていたとなると、イメージダウンは避けられません。
芸能事務所としては、芸能界という世界で輝くダイヤモンドになれる可能性が高いと見ても、かつてどんな生活をしてきたかの素行がわかると、これは無理だと判断することも多いと考えられます。
過去の素行は変えられない
かつての自分がどんな人間だったか、他ならぬ自分自身が一番よく知っているわけですので、それでも芸能人として生きていきたいとなれば、芸能事務所を説得しようとすることでしょう。
飲酒やアルコールではなく、仲間とつるんで学校をさぼったり、繁華街を夜な夜なうろついたりといった、単に素行が悪かったという言葉で片づけられる程度であれば、ギリギリセーフかもしれません。
ただし、過去は変えられない以上、過去のことを帳消しにしてでも芸能事務所にとって稼ぎ頭になってくれると思えるほどの逸材でなければ、おそらく調査をしていく中で出てきた事実によって、事務所は不採用にすると考えられます。
人々の注目を常に集める仕事であり、イメージが何よりも大事なのが芸能人なだけに、事務所も慎重にならざるを得ないのも致し方ないところと言えるでしょう。
逸材なら大手芸能事務所に入るという手も
過去を調べられたものの、どこの芸能事務所も欲しがるほどの逸材だとしたら、大手芸能事務所に所属することで過去が明るみに出ないということも考えられます。
そこは興信所や探偵事務所としても、芸能事務所とことを構えるのは避けたいところでしょうから、交渉次第といった余地が残されているからです。
手の付けられない悪ガキだったとしても、人によってはとても元気で思いやりがあり、活発なだけだったと感じている人もいるかもしれません。
興信所に対して、こうしたポジティブに受け止めている人がいないかを探してほしいといった要望が逆に芸能事務所から出される可能性は大いにあります。
ダイヤモンドの原石である芸能人の卵なら、事務所としても手放したくありませんし、本人も大手芸能事務所に入ることで、知られたくない過去を隠しておくことも可能になる希望が出てきます。
芸能界というのは所属する芸能人に人気があってなんぼの世界ですので、ダイヤモンドになるかならないかの調査を事務所が必ず行うのも無理からぬところです。