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尾行とストーカーの違いとは?

ストーカー

尾行とストーカー行為は、どちらも他人を追跡する行動に関わるが、その目的や方法、そして法的な定義において重要な違いが存在します。

尾行は、特定の目的や意図に基づいて他人を追跡する行為を指します。これは一般的にはプロの探偵や調査員が行うことで、法的かつ合法な行動の一環とされています。尾行の目的は、情報収集や特定の事実を確認することであり、一般には合法的な調査の範疇に収まります。例えば、企業が従業員の行動を監視するため、または法執行機関が犯罪の捜査を行うために行われることがあります。

一方で、ストーカー行為は被害者に対しての執拗で望まれない追跡や接触を含みます。ストーカーは被害者を恐怖に陥れ、侵害するために行動します。ストーキングはしばしば被害者に対する嫌がらせ、脅迫、プライバシーの侵害を伴います。これは法的に明確な制約を超えており、社会的にも道徳的にも許容されるべきでない行為とされています。被害者はその安全とプライバシーを保護するために法的手段を取ることができます。

尾行とストーキングの主な違いは、目的と合法性にあります。尾行は合法で特定の目的をもって行われる場合がありますが、ストーカー行為は一般には合法性がなく、被害者に対して害をもたらします。法執行機関や探偵が合法的な目的で行う追跡が尾行とされる一方で、ストーキングは犯罪として取り扱われ、法的に厳しく処罰される可能性があります。

総じて、尾行とストーカー行為はその目的や法的な位置付けにおいて明確な違いがあります。尾行は合法で特定の目的がある場合がありますが、ストーカー行為は被害者に対して望まれない追跡や嫌がらせを行い、法的にも社会的にも許容されません。

パートナーが浮気しているかもしれない、婚活で知り合った人が本当に真面目に働いているのか知りたい、部下がきちんと営業周りをしているのか気になるといったとき、あなたならどうしますか。

自分で密かに後をつけてみるという方やプロに浮気調査や素行調査などを依頼するという方もいるかもしれません。

こうした行為は、世間を賑わしたり、時に犯罪へと発展するストーカーと間違われたりしないのでしょうか。

気になることがあって尾行するのは犯罪になるのでしょうか?

尾行とストーカーは目的が異なる

ストーカーとはその人に好意を寄せ、嫌がらせなどをしようとして、その人のプライベートに密着し、相手が恐怖を覚えるような行為をすることや時に危害を加える異常な行為を指します。

もっとも、ストーキングしているだけでは逮捕することはできず、被害者が警察に相談すると、警察がストーキングをしないように警告を発してくれることや時に周囲を警戒してくれます。

行為によっては迷惑行為として、地域の条例などで取り締まることもできます。

さらに住居やその敷地に入り込めば、不法侵入罪として逮捕することも可能です。

もちろん、暴行や傷害を加えること、盗聴器や盗撮器などを取り付けることなどをすれば犯罪の加害者として逮捕されます。

これに対して、尾行の目的は通常、相手への嫌がらせや執拗な執着行為とは異なります。

浮気をしていないかの確認や離婚などに向けた証拠収集、婚活相手が経歴詐称や結婚詐欺師ではないかといった情報収集、職務怠慢をしていないかという労務管理といった目的があります。

ストーカーとして犯罪にならないかと不安になる方もいますが、その方に危害を加えようとか、どうこうする目的ではなく、浮気調査や素行調査という明確な目的があるので基本的にストーキングとはいえません。

恋愛など個人的事情で迷惑をかけるような行為はしていない以上、ストーカーとは違います。

探偵に依頼すればより安心

もっとも、自分でやるとなると感情が入り過ぎて、ともするとストーキングのような行為になってしまう場合やルールがわからず、不法侵入などの犯罪を気付かぬうちに犯してしまうことも少なくありません。

この点、探偵事務所や興信所といったプロに頼めば、そういった社会的なルールや法律的なルールもしっかり理解したうえで行うので安心して任せられます。

正当な探偵事務所や興信所では、事業を行うにあたり、都道府県の公安委員会に届け出をしなくてはなりません。

警察署を経由して届け出を行い、探偵業の許可証を得た事業者だけが、正当な業務を行えます。

公安委員会の許可を得ているので、依頼者の適法な目的を叶えるために行う通常範囲の尾行であれば、ストーカーとみなされて逮捕されるような心配はありません。

公安委員会の許可を得ている場合、依頼者の適法な目的を達成するために行われる尾行は、通常範囲であり、その実行は法的に認められています。このような尾行はプロの探偵や調査員が法的に合法な手段で情報収集や特定の事実確認を行う際によく用いられます。

公安委員会の許可を取得することは、プライバシーの侵害や法的権利の侵害を防ぎ、尾行が適法かつ合法なものであることを保証する重要なステップです。許可を得た尾行は、特定の目的(例:企業の調査、法的な紛争の解決、不正の防止など)のために行われ、その範囲は依頼者の合法的なニーズに合わせて制約されます。

このような合法的な尾行が行われる際には、ストーキング行為とみなされ逮捕される心配は一般的にはありません。ただし、公安委員会の許可がない場合や許可を越えて行動する場合、尾行が違法である可能性が高まり、それがストーキングとして処罰されることがあります。法的な手続きを正確に踏むことは、尾行が合法であるか否かを確実にする上で不可欠です。

尾行の実施にあたっては、法的な枠組みや倫理規定に従いつつ、依頼者の合法的な目的を達成するために行われるべきです。公安委員会の許可が取得されている場合は、合法性が確保されているため、逮捕や法的な問題が発生する心配は少ないでしょう。

気付かれないから安心

そもそも、ストーカーが問題になるのは、跡をつけられている相手がなんだか怖い、なんだか怪しいと気付いてしまうからです。

これに対して、探偵などのプロは、対象者に見つからないように行うのが鉄則です。

存在や目的に気付かれてしまっては、調査の目的を達成できなくなってしまうので、ストーカーのような気付かれる行動はとらないのです。

一定の距離を保って行う、遠方や暗がりからも撮影可能な高性能カメラを利用するなどして対象者の行動を見張ります。

ストーカーの標的となるのが、なんの落ち度もない方が多く、ストーカーの一方的な想いや思い込み、怨恨などによって行動が起こされるのに対し、探偵や興信所を依頼する場合の対象者にはなんらかの問題がある傾向があります。

浮気の疑いがある、詐欺や詐称のおそれがある、仕事を怠けているおそれがあるなど本人に問題がある場合も多く、尾行によってそれが明らかになるか、もしくは、身の潔白が晴れるのですから公正は保たれるのではないでしょうか。