探偵の現実
探偵になりたいと考えている方には「夢も希望もない話」に聞こえてしまうでしょうが、探偵という職業の現実について少しお話ししたいと思います。
探偵や興信所の看板を掲げ調査業をしている人物は世間に数多く存在します。
その多くは「探偵以外にも収入源がある」人物と見られ、「探偵だけで生活」している人物は未知数と言えるのです。
生粋に探偵業だけで生計をたてることは、不安定な収入の上で生活していく覚悟が必要となります。
どれほど探偵が不安定な職業か例えるならば、現実に存在する探偵が「3か月間依頼が無く収入ゼロ」が続くという状況も珍しくないと言えるのです。
このような現実と隣り合わせな生活が個人で探偵を営んでいる人物の日常なのです。
こう聞くとよっぽどの理由が存在しなければ「探偵になりたい」と言い出す方は出てこないかもしれません。
大手と呼ばれる規模を有する探偵や興信所の募集により見習い探偵から探偵業に入り、一人暮らしがやっとの給料で朝から晩まで調査業務に拘束される毎日。
そんな探偵人生と一般的なサラリーマンとの収入・昇給・福利厚生・休日を比較したならば、探偵を職業として選択することは余程の理由や覚悟が存在しない限り止めるべきでしょう。
雇われ探偵として生きることは「探偵である自分以外に何も残らない」人生を選ぶこととなるかもしれません。
腕の良い探偵ならば「雇われ探偵」であっても日の目を見ることもあるでしょうが、人並みや人並み以下の調査力で「長く探偵という自分にしがみつく人生」は悲しい現実逃避となるかもしれません。
それでも探偵になる?
以上の考えはあくまで著者の個人的な見解ですので、「どうしても探偵になりたい」と考えている方には「やってみて経験し判断する」ことが一番良い事でしょう。
個人事業主として探偵業に従事し裕福な人生を送っている方も極めて少数ではありますが存在しており、「探偵を職業とすることを全否定」することは現実的すぎて夢が無いとも言えます。
但し、探偵を職業として選択する理由が「面白そう!」や「スリリング!」等の興味本位な理由ならば、人生の時間の無駄遣いとなる可能性もあります。
探偵の業務は「メンタルの弱い人物には務まらない」業務がその殆どであるため、「興味本位で務まらない」類の業種とも言い換えることができます。
加えて、探偵の業務は依頼人のトラブルを手掛ける職業であるため「人のために何かを成し遂げる行動」が要求される職業と言えるのです。