社員を新たに迎え入れるときや、結婚したいと考えている相手がいるとき、かなりの割合で行われているのが素行調査です。
素行調査において、法的かつ倫理的な観点を尊重しつつ、使えるアプリは限られています。プライバシーと法の尊重が最優先されるべきですので、他人の行動を逐一監視するようなアプリや方法は、違法であり、倫理的にも問題があります。以下は、合法かつ倫理的なアプローチに基づくアプリやツールの例です。
- 家族共有アプリ: 家族や信頼のおける人たちとの情報共有を目的としたアプリを使用することができます。例えば、Googleの「Googleファミリーリンク」やAppleの「家族共有」などがあり、位置情報の共有やスケジュール管理が可能です。ただし、これは相手方の同意を得たうえでの利用が必要です。
- GPSトラッキングアプリ: パートナーや家族の位置をリアルタイムでトラッキングするアプリも存在しますが、これらは同意を得た場合に限り利用が許可されます。例えば、「Life360」や「Find My」などが挙げられます。
- コミュニケーションアプリ: メッセージや通話の履歴を管理するためのアプリもあります。ただし、他者のプライバシーを侵害するために使われることがあるため、慎重に扱う必要があります。
重要なのは、これらのツールを使用する際には相手方の同意を得ることと、法的な規定を遵守することです。プライバシーの侵害や法的なトラブルを避けるためにも、素行調査を行う場合には、プロの調査機関に相談したり、法的なアドバイスを得たりすることが重要です。
履歴書や職務経歴書にはまったく問題がなく、面接をした際にも文句のつけようがなかったのに、採用してみたら人が変わったようになってしまったとなれば、雇用した方は大きな頭痛の種を抱えてしまいます。
それというのも、雇用に関する法律は弱者である雇用者を守るようになっており、雇用主はよほどの理由がない限り、いったん雇った人を解雇することはできないからです。
そのため、雇用してからしまったとなる前に、人となりを調べておく必要があるとの判断の下、探偵社や興信所などに依頼するのが今では当たり前になっています。
これは結婚相手にも言えることで、当事者のどちらかが調査を依頼することもあれば、娘を嫁がせる親が心配し、相手の男性のことを調べるというケースが多いのが特徴です。
こちらも結婚してから豹変してしまい、なかなか離婚できなかったり、DVによって取り返しの付かない事態に陥ったりする前に娘を守りたいという親心からで無理もないと言えます。
アプリを使って調べることはできるのか
最近、夫の浮気を疑う妻が、スマートフォンのアプリを使って浮気調査をするといったケースが増えてきています。
ただ、浮気調査を目的としたアプリそのものは存在せず、スマートフォンが持つ機能を使いこなすことで、浮気をしているかどうかを突き止めるという方法です。
これは、雇用主が雇用すべきかどうか悩んでいる人物の素行調査をするために使うには無理がありますが、結婚しようと考えている相手の行動を知り、事前にどんな人物なのかを知るために効果的なことがあります。
この場合、基本的に浮気調査をする際の使い方と同じになると言っていいでしょう。
素行を調べるために使える機能
自分の知らないところで相手がどのような行動をしているのかを知るために、相手にわからずに使える機能として一番安全なのは位置情報の取得です。
これでどこにいるかがわかりますので、今日は残業でデートの約束がおしゃかになってしまったというとき、実際に会社にいることが位置情報によってわかれば、本当に仕事でダメだったのだと安心できます。
嘘をつかず、誠実に本当のことを言ってデートをキャンセルした人ということでより好感が持てるでしょう。
さらに突っ込んで自分の知らない面を調べたいというのであれば、GPS追跡を行います。
現在どこにいるかがわかるだけでなく、過去にさかのぼってどこにいたかを知ることができるからです。
これが、現在位置の情報を知ることができる位置情報の取得と大きく異なるところで、まさに一歩踏み込んだ調査と言えます。
その結果、今日は本当に残業で会社にいたからとホッとしたとしても、過去に何度かキャンセルされた際には会社にはおらず、繁華街などにいたとなると、何度かに一度は嘘をついていたということになります。
つまり、本当に残業をしているときもあるけれど、そうではないときもあるとなれば、相手の言うことはそのまま信じられないということになるのです。
GPS追跡によって、頻繁に繁華街やラブホテルが多く立ち並ぶところに出入りしていることがわかれば、ほかにも付き合っている女性がいるか、風俗遊びが好きな男性という可能性も出てきます。
より高度なアプリ
アプリの中にはより高度な調査ができるものもあり、SNSのメッセージログを見たり、遠隔操作でカメラを起動させ、撮影したりすることも可能です。
シャッター音を消すことを忘れさえしなければ、決定的証拠となるでしょう。
音声を録音できるものもあり、これらを駆使することで、かなりどのような人物なのかを調べる素行調査になると言えます。
ただ、バレたときに修羅場となるのは必至ですので、危ない相手だとわかった時点で自分が行うのはやめ、探偵社や興信所に依頼する方が安全です。
素行調査やプライバシーにかかわる行動は、法的・倫理的な問題を引き起こす可能性があり、バレたときには修羅場になることがほとんどです。以下は、注意が必要なポイントと修羅場を避けるためのアドバイスです。
- プライバシーの尊重: 他人のプライバシーは厳重に尊重されるべきです。法に基づく正当な理由がない限り、他人の行動や個人情報を不当に監視することは法的な問題を引き起こす可能性があります。
- 合法的な手段の使用: 素行調査を行う場合でも、合法的で誠実な手段を選ぶことが肝要です。法的な制約を守り、相手方の同意を得た上での情報収集が重要です。
- プロの助言を得る: 素行調査が必要な場合は、プロの調査機関に相談し、法的かつ倫理的な方法で進めるべきです。プロのアドバイスを受けながら行動することで、トラブルを回避しやすくなります。
- 同意の取得: 他人の情報や行動を調査する際には、その人の同意を得ることが最も安全な方法です。同意を得れば、法的にも問題が発生しにくくなります。
- 法的な制約を理解する: 各国や地域にはプライバシーに関する法律が存在します。これらの法律を理解し、遵守することが重要です。法的なトラブルを回避するためにも、法に基づいた調査を行うべきです。
バレた場合、法的な問題だけでなく、人間関係や信頼関係にも大きな悪影響を及ぼす可能性があります。慎重な計画と法的なアドバイスを得ながら、プロフェッショナルによる素行調査を検討することが最善の方法です。
