探偵の悲しい性(さが)・3

以前、「素行調査の難しさ・9」でも書いていたと思いますが私にとって素行調査での鬼門は百貨店や最近都心で多く見られる大型ファッションビルです。ここには本当に閉口してしまいます。まず出入口が多い事です。1階は勿論の事、地下、2階、時には3階やその上の階にも出入口や連絡通路などもあり、また何度もエレベーターに乗られたりするとその度に一緒に乗らなければなりません。また店内には遮蔽物も多く、対象者は特に目的のない場合にはうろうろとします。右、左、Uターンと。一度、見失うと最悪です。何度か苦い経験のある侍は妻や娘、時には彼女(大嘘)とそういった場所に初めて連れて行かれると案内板を確認してから店内を隈無く見て回り、連れが買い物に夢中になっていてもエレベーターや階段の位置を見ている自分がいます。更に銀座、六本木、渋谷、品川などの大型ファッションビル内のショップには通り抜けれたり、入口は小さくてもショップの奥は広くなっていて2,3階へと行け、そこから出れる店もあります。こうなるとショップ内にも一緒に入らないとならず、その見極めも大変です。現場では対象者を中心に見ていますからまったくその余裕はありませんので、プライベートで見に行くしかありません。妻や娘、それに彼女(?)などは喜ぶでしょうが。まして買い物とスイーツの店やレストランでの外食のプレゼント付きですから。薄給の私には辛い。本当に辛い。探偵の悲しい性(さが)と思って休みの日には外出です。

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