素行調査の難しさ・9

侍の個人的な意見ですが尾行の中で一番難しいと感じているのは対象者が百貨店に入ったときだと思っています。百貨店内は遮蔽物が多く、過去に何度か苦い経験をしているからかもしれませんが。

特に対象者が女性で時間つぶしやウィンドショッピングのように特に目的も無く、ぶらぶらされるときが一番困難です。百貨店は曜日や時間帯にもよりますが売り場において客が多いフロアー、少ないフロアーがあります。顕著な例として高級品フロアーやインテリア、食器フロアーなどは人が少なく、近づくと察知されてしまう恐れがあり、離すと遮蔽物や売り場状況で見逃してしまう場合があります。過去に離れて目視していましたが近くにあったエレベーターに急に乗られ、間に合わず見逃してしまった事がありました。婦人服や靴、下着、化粧品売り場ではずっと近づいて一緒に行動するのも危険ですし、そのようなバーゲン場では更に人が多く、またUターンや右、左と移動も激しく、人混みに紛れて、というケースもありました。この様な場合、女性調査員とコンビを組んでいると本当に助かるのですが。

更にエレベーターにも苦労します。2,3度ぐらいでしたら偶然を装い一緒に乗れますがこれが5回も一緒に乗ったり、別の百貨店に移動してまた2,3回となると余程鈍感な人でも不自然に思います。また逆のパターンもありました。満員のエレベーターに対象者は乗れましたがこちらが乗ったらブザーが。最悪です。自分が降りるしかないのですから。対象者が何階で降りたかも分かりません。こうなると最上階から全てのフロアーを走り回り、隈無く探す羽目となります。

プライベートで初めて行った百貨店に入った時には買い物を楽しむどころか、どこに階段、エレベーターがあり、出入口や連絡通路なども確認している自分がいます。悲しい探偵の性なのでしょうね。

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