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なぜ調査員が2名必要か

御相談者様の中に稀にですが、料金を抑えるために「簡単な尾行ですから調査員は一人で十分です」と尾行をとても安易に思われて話される方がおられます。

仮に、対象者が決められた時間に特定の場所(出入口)を出て、どこにも寄らず、徒歩でまっすぐ異性と合流し、そのまま撮影が比較的容易である出入口が1カ所しかないラブホテルに入り、2時間きっちりにホテルを出てきたとします。

このケースだと難易度が高い調査ではなく調査員1名でも十分だったかもしれませんが、あくまでこれは「結果論」であって、基本的に素行調査でこの様なイージーな状況はほとんど起こりません。

出入口

まず最初に、対象者の特定と監視を行う場合、検討すべきポイントが複数存在します。まず、出入口に関しては、一般的なビルやマンションでは複数の玄関口が存在します。例えば、通用口や裏口、地下階や上階にある出入口などが挙げられます。これにより、対象者がどの出入口を利用するかを事前に予測するのは容易ではありません。

また、出入口だけでなく、ビルやマンション内部においても様々な通路やエレベーター、階段が存在し、これらを利用して対象者が移動する可能性も考慮しなければなりません。そのため、特に対象者がいつどの出口を利用するかを正確に予測することは難しく、多くの変数が絡んでくることが予想されます。

さらに、出入口からの対象者の出現タイミングも不確定要素が多く、予測が難しい状況が考えられます。出発の予定が5分後なのか、30分後なのか、それとも2時間後なのかを把握することも容易ではありません。

これらの事実を踏まえて、一人で複数の出入り口の監視を確実に行うというのは、常識的には困難であると言えます。適切な監視を行うためには、複数のスタッフや監視機器を駆使し、緻密な計画をたてる必要があります。常に状況の変化に柔軟に対応できる体制を整え、効果的な監視が行えるような戦略が求められるでしょう。

エレベーター

特定した対象者を尾行する際、彼らが異性との合流前に様々な店舗や施設に立ち寄る可能性が高まります。このような状況では、尾行者はさらなる注意と計画が必要です。なぜなら、これらの場所では様々な要因により、出入口や移動手段が限定され、尾行の難易度が上がるからです。

まず、対象者が立ち寄る店舗や百貨店において、出入口が単一であるとは限りません。百貨店の場合、複数の入り口やエレベーター、階段などが存在し、これらを利用して移動することが一般的です。したがって、尾行者は様々な経路を考慮しながら対象者を追跡しなければなりません。

さらに、対象者がプレゼントを購入する場合も、その店舗には複数の入り口があります。プレゼント選びや時間つぶしのための立ち寄り先が予測困難であることを考慮すると、尾行者は機敏かつ柔軟な行動が求められます。

特に百貨店では、エレベーターやエスカレーターを利用して階を移動する場合があり、これに同行しなければならないこともあります。対象者の動向を逃さず追うためには、これらの移動手段に迅速に対応する必要があります。

総合的に言えば、尾行者は様々なシナリオや環境に対応できる柔軟性が求められ、対象者の行動を予測し、適切なタイミングで対応することが成功の鍵となります。

車で合流

待ち合わせ場所や合流のシナリオは、異性との関係や個人の好みによって様々です。これに対応するためには、尾行経験の豊富な調査員の柔軟性と協力が不可欠です。例えば、飲食店や著名な施設の周辺から始まる待ち合わせだけでなく、携帯電話の普及により予期せぬ場所での合流や、相手が車で来ている場合なども考慮しなければなりません。

特に、対象者が車で到着する場合は、追尾者にとっては新たな課題が生じます。対象者を乗せて車で移動することは、彼らの行動を追跡する上で非常に難しいシチュエーションの一つです。このような状況では、調査員が対象者の様子を注意深く観察し、状況に応じて迅速な判断と対応が求められます。

たとえば、一人が対象者の様子や車のナンバーを観察しつつ、もう一人が素早くタクシーを手配するという連携が必要です。このような作戦は、単独では難しい状況に対処するために必要なアプローチです。しかし、1人の調査員だけでは確率が低く、2人以上のチームで連携することで対象者の予測困難な行動にも対応できるでしょう。

これにより、待ち合わせ場所や合流の状況に柔軟に対処でき、尾行調査の成功率を高めることが期待できます。調査員同士の協力と的確な連携が、難しい状況に立ち向かう上での鍵となります。

ラブホテル

合流した2人がラブホテルに入った場合、その後の監視や証拠収集は非常に重要なフェーズとなります。特に、彼らがホテルから出てくる瞬間を確実に捉えることは証拠の中でも極めて重要です。ただし、ラブホテルの特性上、その出入口が複数あることがほとんどです。この点を考慮して監視を行う必要があります。

まず、入る瞬間の監視も重要であり、ラブホテルへの出入りのセットを把握することが証拠の信憑性を高める要因となります。しかし、特にラブホテルはプライバシーを重視するため、入口やロビーの監視が難しいことがあります。尾行者は慎重かつ機敏に行動し、対象者が入る瞬間を確実に記録する必要があります。

出てくる瞬間においては、ラブホテルの特性を考慮して複数の出口に注意を払う必要があります。出口が1カ所だけでないため、一人で確実に対象者の出現を捉えることは難しいですが、事前のリサーチや地理的な知識を駆使して確率を高めることが求められます。また、撮影機材や技術を駆使して、可能な限り広範囲を監視する工夫が必要です。

監視の過程で法的な制約にも留意しつつ、プロフェッショナリズムと機敏さを備えた尾行者が成功に導くことができます。状況に柔軟に対応し、慎重かつ効果的な行動が、出入り口の確保や証拠の収集において不可欠となります。

警戒されるとさらに難易度が上がる

確かに、調査員の仕事は容易なものではありませんし、ベテランであってもスーパーヒーローではない現実があります。特に、複雑で変化に富んだ状況に対処するためには、経験と柔軟性が求められます。この仕事において、最低でも2名の調査員が協力することが必要な場面も多いです。

例えば、ラブホテルからの出口を確実に把握するためには、複数のポイントを同時に監視する必要があり、一人では限界が生じます。2名の調査員が協力することで、異なる視点からの監視が可能となり、対象者の動向をより正確に追跡できます。また、予測不能な状況への対応や、必要ならば即座に計画変更ができる体制を整えることが大切です。

さらに、御依頼者が浮気を疑い、相手に問い詰めるという事態が発生すると、対象者の警戒心が高まります。これによって調査の難易度が一段と上がり、機敏かつ専門的なアプローチが必要です。増員することで、異なる任務を同時にこなすことも可能となり、より包括的な情報収集が可能です。

総じて、調査員の仕事は複雑で変動する状況に対処するために、協力体制と柔軟性が不可欠です。御依頼者との密なコミュニケーションも重要であり、信頼関係を築くことで、より効果的かつ成功率の高い調査が可能となります。